ミヤマクワガタの不思議「フジ型の顎を持つエゾ型個体」以来、十数年ぶりに採集できた個体です。
北海道南部産のミヤマクワガタは3型(エゾ型、基本型、フジ型)が存在しますが、本個体の大顎先端部は左が基本型、右がフジ型の非常に稀な個体となります。
また、大顎の湾曲が右と左で違うのも特異的で、この様な個体を採集すると幼虫時の温度帯とは別に遺伝的要素があるのではないかと思わざるを得ません。
何十年とミヤマクワガタを観察・採集していますが、稀に採集できるこの様な個体を見ると、大雑把に生態は把握出来てもミヤマクワガタの不思議はまだまだ有ると改めて気づかされます。
本個体の様な大顎を見ると、その種が持つ根源的な部分に何らかの要因が隠されている様にも感じられます。
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